キングカズこと三浦知良選手がヴィッセル神戸でプレーしていた時、
当時トルコ代表でW杯にも出たイルハンという選手が所属していた(イケメンで有名^^)
二人ともベンチに退いた後、神戸が得点を決めた。
そしてイルハンがこう叫んだそうだ。
「アシストしたのは誰だ??」
ゴールを決めたのが誰ではない、その得点をアシストしたのは誰のパスなのか?
いかにも、ヨーロッパのサッカー選手らしい感覚。。。
先日ドーナッツの揚げが始まった時に、ちょうどボスが入ってきて厨房を通り抜けようとした。揚がったドーナッツを横目で見ながら
ボ「誰、ミキシングしたの?」
僕「自分です」
ボ「ええやん今日。」
僕「あざます」
ボ「何か変えたん?」
僕「変えてないっす。」
ボ「ええやん。ええやん。」
パン屋が出すドーナッツとしては生地がまず美味しくなければ、と僕は思っている。
僕がこのパン屋に入って初めてついたポジションがミキサーだった。
何が正解かわからないまま次から次へと仕込みをして、
ボスやヘッドベーカーのマルコが成形を始めた時に返ってくるフィードバックを頼りにとにかく手で触った感覚を覚えるようにした。
「この生地、ナイス」
とか
「これはもうちょい水入るな」
とか。
生地の出来に最も目を光らせるボスだからこそ、「誰が生地を作ったのか」、
という言葉には妙な緊張感が走る。
ゴールゲッターも大切だけれど
誰が焼いても、誰が揚げても失敗がない生地を当たり前に作れるように
お膳立てできるパスの精度を日々磨いています。
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