夜の散歩中に
新しくできたパン屋の厨房を外から眺めていた。
すると横から
「その店は明後日から再開するよ、Very busy」
と、
となりのケバブ屋のおっちゃんが話しかけてきた。
まぁいいから座れよと
昔おれは円盤投げやってて
ムロフシコウジも知ってんだから
いいから座れよと
ジュースを差し出され
お前らパン屋に興味あるのか?よし分かったと
イラン人店主アルさんの”ビジネス特別講義”が始まった。
「ビジネスやって10年
この界隈、みんな潰れていった
なぜ生き残れたのか。」
「みんなすぐ、諦める。
夜9時に店閉めて週2日きっちり休んで
商売がうまくいかないと嘆く。」
「存在を知ってもらうには
味を知ってもらうには
店を開けるほかないんだ。」
「よそと同じ午後9時に閉めるんじゃなくて
午前1時まで営業すればいいじゃないか。」
(ちなみにニュージーランドでは午後9,10時で閉まる飲食店がほとんど)
「買ってくれなくても
店の前を通りすぎるだけでも
「あのケバブ屋まだ開いてたよ。」
って会話に出してくれたらそれでもう得なんだよ。」
「ただひたすらに
コンテニューするだけ
そして
欲しているものを忘れてはいけない。」
誰かの心に”あのケバブ屋”という
選択肢が浮かんだ時点で
購買へ一歩近づいている、
認知されているということだ。
逆にそうじゃないのなら
存在すら知られていない、
まだまだやるべきことがあるのかもしれない。
ドブ板選挙じゃないけれど
人間臭くコツコツ地盤を固め
流行り廃りに左右されない
“いつもそこにある”店が
結局は人々の支持を得るのかもしれないと
帰り道にひとり納得して夜の散歩を終えたのでした(^^)
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