世界最南端でワイン作り研修⑬発酵管理のこと

毎日写真ばかり撮っている

順調に育ってきたワインたち。

発酵が始まると、ブドウの収穫と並行して発酵管理を行っていきます。

まずは、ピジャージュ。

ワイン作りに興味がある人なら1度は聞いたことがあるかもしれないこの言葉。

発酵によって上部に浮かんできたブドウの果皮や種子を櫂棒(かいぼう)を使って液中に沈めます。

スキンから色素やタンニンが抽出されて、ワインの色合いや風味が良くなります。

そして、

ウェットキャップ。

これは、果皮や種子が液面に浮かばないようにするために、液体が常に果皮を覆う状態にします。酸化を防いで均一に発酵させていきます。

最後に、ルモンタージュ。(ポンピング・オーバー)

ロケットと呼ばれる筒状のステンレスをワインの中にさして、そこにホースを突っ込んでタンクの底から液体を汲み上げて、再びタンクの上部から戻す作業です。 発酵中のブドウの果皮や種子と液体がよく混ざって色素やタンニンが均一に抽出されます。いったん空気に触れさせることでしっかり酸素を取り込んだ状態でワインの中に戻すことで安定した発酵を促します。

これらの作業に共通していることは、程度の違いはあれ、発酵を促進することです。

眠っているワインを起こさないようにするかのごとく、丁寧に作業します。ゆーーーっくりと発酵させていきます。

毎朝、それぞれのタンクからサンプルを採取して、温度・pH・TA(滴定酸度)を測って発酵の状態と進み具合に応じて(リエビトマードレの発酵管理に似てるなー。)、それぞれ「今日このタンクはピジャージュ」「これはウェットキャップ」などといったように作業を使い分けて、ワインを醸していきます。

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