クープナイフ渡される

クリスマスと正月以外ほぼ毎日稼働している

仕事ででっかいパン焼かなくなって久しい。

ホットクロスバンズに使う材料を取りに、本店へ行く用事があった。朝はバタバタしているので、夕飯どきに立ち寄ったら、ブレッドチームのパトリックとクリスが賑やかに仕事していた。

二人とも経験豊富で何でもこなせるパン職人。

僕が行ったタイミングでスペルト・ライ麦パンのミキシングと大きな型で焼くスラヴ・フォカッチャの成形が終わり、サンドイッチローフと呼ばれる角食パンがオーブンから出てきているところだった。

本来は1つ屋根の下で大きなパンもヴィエノワズリーも焼くのが、職人としては広範囲な技術をブラッシュアップできるので理想だと思うけど、製造拠点が分かれた今それは難しい。

折り込み勉強して、シュトレンのクリスマス商戦を戦って、今はリエビトマードレを使ってホットクロスバンズの量産に挑戦して、腕前アップに励んできたけれど、

目の前でゴロゴロとサワードウ焼く姿を見せられたら、

「あー、かなわん、かなわん。。。」

とちょっと羨ましくも、思ってしまった。。

やっぱりパン屋はこうでなくちゃな、としみじみ感じて写真撮っていたら、パトリックが

「Masa、ほらよ。」

っとクープナイフを差し出してくる。

「せっかく来たんだから、焼いてきなよ。俺が写真撮ったる!」と、言葉に乗せられ1列だけ窯入れさせてもらった。

床に落ちたセモリナ粉に足を滑らせながらの窯入れもなんだか懐かしく、ガンガン焼いていた1年ちょっと前の感覚を思い出した。

良い時間でした。

たまには顔出して修行です。初心忘るべからず。

またブレッドチームに再合流できることを楽しみにしつつ、今はホットクロスバンズの製造にフォーカスしたいと思います。